観光 古墳
[2022年3月31日]
ID:26
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馬見丘陵の中央部に位置する北向きの大型前方後円墳で、墳丘全長約220メートル、後円部直径約130メートル、高さ約19メートル、前方部幅約112メートル、高さ約16.5メートルの規模があり、左右のくびれ部に造り出しを設ける。
前方部の西側には出島状遺構を確認し、水鳥・蓋(きぬがさ)・盾(たて)・家・囲(かこい)・柵(さく)形埴輪が出土している。埋葬施設は後円部中央に竪穴式石室が2基確認され、前方部にも小石室が造られている。出土遺物は、勾玉(まがたま)、管玉(くだたま)、棗玉(なつめだま)等の玉類と鍬形石(くわがたいし)、車輪石(しゃりんせき)、石釧(いしくしろ)等の石製品、滑石製の刀子(とうす)、斧が知られている。
また、周濠の北東角から準構造船の部材が出土している。
馬見古墳群中最大の規模を誇り、古墳時代中期初頭の王墓と考えられる。
丘陵の奥部にある直径約60メートルの大型円墳で、墳丘は三段築成で造られ、二段目に横穴式石室が開口している。玄室(げんしつ)の長さ6.7メートル、幅3.3メートル、高さ4.5メートル、羨道(せんどう)の長さ10.4メートル、幅1.8メートルで、全長17.1メートルを測る大型石室である。玄室内には奥壁に沿って横向きに刳抜(くりぬき)式の家形石棺が安置され、その手前には組み合わせ式の家形石棺が置かれていたと考えられている。
石棺は、ともに大部分が破壊されていたが副葬品は意外に多く残されていた。装身具類は金環(きんかん)、金銅製山梔玉(くちなしだま)、ガラス小玉、粟玉(あわだま)が、馬具は木心鉄地金銅張の壺鐙(つぼあぶみ)や、縁金具のある障泥(あおり)、心葉形の鏡板(かがみいた)と杏葉(ぎょうよう)等が二組分出土してる。武器は、銀装の大刀と400本近い鉄鏃(てつぞく)があり、羨道に集中していた容器類のなかには、木心の金銅張容器と総数58点の須恵器があった。
古墳時代後期末葉の古墳で、舒明天皇の父である押坂彦人大兄皇子(おしさかのひこひとのおおえのみこ)の成相墓(ならいのはか)の可能性が高い。
※牧野古墳の石室内部を見学希望される方は、見学申込書に必要事項をご記入の上、見学希望日の2週間前までに生涯学習文化財課へお申し込みください。
新木山古墳の西に築かれた東向きの帆立貝形古墳で、墳丘全長45メートル、直径41.4メートル、高さ6.5メートルの後円部に幅22メートル、長さ7メートルの短い前方部が付く。周囲に馬蹄(ばてい)形の周濠が掘られ、さらに外堤があり、堤を含めた全長は62メートルとなる。墳丘は二段築成で、二段目には円筒埴輪の他に蓋(きぬがさ)、短甲(たんこう)、家形埴輪が立てられていた。墳丘と周濠には葺石(ふきいし)が施され、葺石の作業単位がよく残る。前方部の南東隅には張出部が設けられ、周濠幅が狭くなっている。埋葬施設は未調査で、埴輪から古墳時代中期後葉の築造と考えられる。
古墳の遺構を盛土で保存した上に、かさあげ方式で築造当初の姿に復元整備してる。円筒、朝顔形埴輪は、出土遺物に基づいて製作した複製品を設置し、葺石も築造当時の積み方で葺いている。
丘陵中央群のうちでも南に位置し、前方部を東に向ける墳丘全長200メートルの前方後円墳である。後円部径117メートル、同高19メートル、前方部幅118メートル、同高17メートルを測る。くびれ部には造り出しが付き、周濠、外堤が伴う。周濠は後円部で幅20メートル、外堤部で幅25メートル、外堤部は幅20~22メートルで高さ3メートル以上あったと考えられる。
古墳の築造時期は円筒埴輪から古墳時代中期前葉と考えられる。埋葬施設の副葬品と考えられる勾玉(まがたま)、管玉(くだたま)、棗玉(なつめだま)が宮内庁に保管されている。
巣山古墳とともに馬見古墳群で中核をなす大型前方後円墳である。
馬見丘陵の南東端の支丘上に築かれた前方後方墳で、墳丘全長126メートル、後方部幅67メートル、前方部幅66メートルを測る。
明治18年に後方部中央の竪穴式石室から車輪石(しゃりんせき)、鍬形石(くわがたいし)などの石製品とともに金銅製帯金具や三角縁神獣鏡(さんかくえんしんじゅうきょう)、直弧文鏡(ちょっこもんきょう)など34面の鏡が出土している。金銅製帯金具は竜文を施す絞具(かこ)と帯先金具の他に、三葉文を透彫りした銙と円形座金具の付く止金具がセットになり、中国晋代の帯金具にごく近い例がある。34面の鏡のうち9面は三角縁神獣鏡、3面は直弧文鏡、3面は画文帯神獣鏡(がもんたいしんじゅうきょう)、4面は方格規矩鏡(ほうかくきくきょう)、14面は内行花文鏡である。
昭和56年の後方部北側の調査で出土した埴輪の検討から古墳時代前期中葉、馬見古墳群のなかで最初に造られた古墳と考えられている。
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